使っている画材・環境の紹介

ご依頼される方や、絵を描かれる方のために、
普段の制作で使っているツールや環境、注意していることについて少し紹介します。

作品を制作する時は、「絵の内容」だけでなく、
「質感」や「トーンの出し方」、「データ化」、「印刷やデザイン工程への配慮」などにも注意しています。

1.ラフの制作

ラフの制作で気をつけていることは2点です。

ひとつは、”依頼してくださった方にとって完成品のイメージがつきやすいようにする”こと。

ふたつめは、”自分が本番で迷わないようにする”ことです。

ツールは、鉛筆、またはphotoshopを使用して作成します。
モチーフのバランスや位置の調整が手軽なので、デジタルで作成することが多いです。

ラフの段階で色位置も、ある程度決めておきます。

こうすることで、完成品がわかりやすくいし、
自分も、ゴールが明確になるためスムーズに制作することができます。

その場の勢いや思いつきで、うまくアレンジをかけながら作っていく方も多いですが
私はそのやり方では良い結果にならないことが多く、今のやり方に落ち着きました。

デジタルはメールで簡単に送れるのもメリットだと思っています。

2.本番

本描きは、すべてアナログ(手描き)で行っています。

画材は基本、カラーインク、水彩、水彩紙です。

その時の湿度や気温で調子が変わる(気がする)ため、様子を見ながら慎重に進めています。

うまくいくと達成感がありますが、
あまりに納得できない状況だと1から描き直すこともあります。

でも、描き直しはコストも時間もかかって、
なるべくやりたくないので良い感じになるように頑張ってすすめます。

線画のみの挿絵の時は、すべてデジタル環境で仕上げています。
データ化する時の処理が大変だからです。

でも、アナログ(手描き)で描いたものとギャップがなるべく出ないようにしています。

3.データ化

紙をスキャンしてデータ化します。

データ化の際にどうしても色が多少変わってしまうため、
イメージが近くなるようにphotoshopを使って色味を慎重に調整します。

時々、色味の微妙なこだわりについて聞かれることもありますが、
私は最終的な上がりが皆にとって良ければいいかなと思うタイプなので、
最終的な調整はデザイナーさんにお任せしています。

また、スキャンした画像を拡大すると、
消しゴムのカスやホコリなども一緒にスキャンされてしまっていたりするので
そうしたゴミを加工で取り除いて綺麗にします。

古かったり、性能が低めのスキャナーを使った際は
部分的に変にぼやけることがあるため、そこもきれいにします。

あとは、カラーをCMYKに。
解像度はすこし大きめにして、
デザイナーさんが少しでも使いやすいように。

プロ並みに詳しい訳ではありませんが、
分かる限り調整しています。

使用するスキャナーには特にこだわりはありませんが、
大きい物のときはA3スキャナー、
小さいものや影響が少なそうなものはA4で分割スキャンしてデータ上で繋げることもあります。

全部しっかりやると
以外と時間がかかるものですね。

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